5月18日、甲子園球場

2003年は星野仙一監督の二年目、そうタイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝したシーズンだ。開幕からひと月強消化した5月18日、出張先の東京から甲子園に直球帰りしてイエローシートへ。

2003年5月18日甲子園、阪神-巨人戦、先発は下柳と上原。

 いやあ、疲れた。先週前半より、着慣れぬジャケットと履き慣れぬ革靴にヨイショ用手土産を詰めた手提げ鞄をさげて、都内各所をうろついていたうえ連夜の酒席になったので、ヘトヘトだ。が、しかし、前回当欄でチケットを自慢してしまった甲子園の阪神読売9回戦に東京から直帰せねばならない。つうことで、貧乏性のあたしが初めて「のぞみ」に乗る羽目になった。ま、JR西の500系だったから、少しはモトがとれた気にはなったが。16:30分ごろに新大阪着の列車だったので、余裕で球場入りできると踏んでいたのだが、車内でエラいことに気づき、結局試合開始ギリギリの到着になってしまった。

 甲子園の座席が狭いのは承知していたから、荷物をできるだけ少なくしようと、その日着る分以外の服や書類は宅急便にして大阪に送った。さて、仕事は終了。やれやれあとは愉しみの読売戦だけだ…と、甲子園に思いをはせ、売店でジェット風船でも買わにゃな、なんてのんびり考えていて、「は」と気づいた。一応営業絡みなので、上下は黒のジャケットのいでたちである。暑いのでTシャツ一枚の上にジャケットで観戦しようと思ったのであるが、着ているTシャツを見ると、こともあろうか、オレンジ色ではないか! オレンジに黒。なんとバリバリのジャイアンツカラーである。座席は一塁側イエローシート。こりゃいくらなんでもバツが悪いんでないか…。敗け試合になって絡まれてもかなわん。

 当初新大阪から甲子園口までJRで行ってクルマを奢ってしまおうかと考えていたのだが、急遽大阪で降り人をかき分け阪神百貨店6階へ。地味なグレーのHTマーク入りTシャツを買ったが、タイガースグッズ売り場はえらい人出。月末の銀行ATM見たいな支払いの列に並び、時計を気にしながらトイレに飛び込み着替えた。情けない。混んだエレベータは諦め階段をB1まで駆け降りて、阪神電車梅田駅に。幸い、甲子園行き虎キチ御用達臨時特急(梅田の次は甲子園に停車)に滑り込めたが、チケットを握りしめた手は汗びっしょり。なにをしとるこっちゃか。

↓先発はサンデー下柳

 まあ、試合のことをココに書いても仕方がないので、簡単にするが、上原-下柳の先発。相変わらず下柳はピリッとせず、岸和田番長に一発喰らい慎之助に欠場死球をお見舞するなど2点を失ったが、続く谷中、安藤、ウイリアムスが番長の二発目の1点のみに押えた。猛虎打線が後半に入って金本、アリアスのソロ、今岡、八木のタイムリーで逆転。6-3で六甲颪、という目出度い結末であった。あたし的には控えの秀太と浅井の活躍が晴れがましく見え、今シーズンの地力を印象付けられたのだが。

 さて、浜風に吹かれながら上機嫌でビール片手に観戦していると、どうしても煙草が吸いたくなってくるのだが、甲子園は今年から客席全面禁煙になったので、スタンド下通路の喫煙所まで行って吸うことになる。あたしの予想に反しておおむねマナーは良く、規則を破ってスタンドで吸っている観客はさほど目立たなかった(ま、阪神が負けだせば、どうなることか解らんがね)。しかし、ドームならともかく、オープンエア球場のスタンドを立ち、もうもうたる煙の通路内喫煙所に向かうのは、どうも解せない。通路にあるトイレに列をして並ぶタバコを吸わない人は、その間にかなりの煙を吸い込むこととなる。

 おまけにこの日は球場外で火事があり、煤煙が流れ込んできてフィールドが霞み、悪臭も強くなって、試合が数分間中断した。愛煙家は中断の隙にも一本と喫煙所に向かうので、スタンドは火事の煙。通路は煙草の煙。どっちも煙で、なんのこっちゃかわからない。これが健康に配慮した禁煙なのなら、この際、喫煙所もやめて球場内完全禁煙にしてしまうのでなければ意味がないように思った。吸い殻掃除の手間と経費省きがホンネなのなら解らなくもないが。