健康サンダル・スリッパ

足裏に接するインソール部分に多数の凹凸があり、歩くたびに足裏へ刺激が加わり、身体に様々な効果・影響を及ぼすとされる健康器具である。日本で健康ブームが興り始めた1960年代後半に開発され、現在では世界中で使用されており、日本国内においても年間1,000万足の流通があるとされている。


使用中痛みを感じた場合すぐに使用を止めてくださいとの注意書きが…

 健康スリッパを買った。あたしの一年のほとんど八割方は素足にスリッパでの室内生活であるので、スリッパを年に四足くらい履きつぶしてしまう。ちなみに外用のスニーカーは一足しか持っていないが、そろそろ六年以上履き続けていて、さすがに革が剥げて来たところを油性ペイントマーカーで化粧して誤魔化しているのだが、物持ちが良いというよりは、いかに出歩かないかという証しである。で、スリッパだが、超安いのを買うとひと月も経たずに千切れたり捲れたりして壊れてしまうので、夏の暑いときは、少し張り込んで(っても二千円前後だが)、健康スリッパなるものを愉しむことにしている。

 

 昨年は、内側にイボイボの付いた「ツボ押し」タイプのものにしてみた。これ、滅多に靴を履かないヤワな足裏にはチョーシビアであったが、さすがにしばらくすると慣れた。まあその痛さがなんともなく良いのだが、困ったことに、長く履いているとイボの間にゴミや埃や垢や陰毛が挟まって溜まり、そこに足裏から分泌される異臭液が染み込んで発酵し、物凄い臭いを発するのであった。食事の時など、足元から異臭が上ってくる始末。んで、この挟まったゴミがまたちょっとやそっとの掃除では取れない。で、昨夏はアテネ五輪の中継を見ながら、爪楊枝と綿棒を大量に使ってホジホジしていたのであった。ときどき臭いを嗅いでみたりしながら、それはそれで多少は愉しい作業であったのだが。

 

 冬の間はさすがに靴下を履くから、百円ショップのスリッパで十分だが、そろそろ靴下は暑い。今年は深いイボイボ付きはパス。緩いイボ付きにすりゃ、埃も溜まらんだろうと見ていたが、棚の端っこにあった、指の股に挟む突起が付いたものに気がいった。いや、これはすばやく履いたり脱いだりできないし、履き心地が良くないであろうことも、容易に予測できるのであるが、この形状を見ているだけで、足の指の間が「買え!」「挟ませてくれ!」とムズムズ訴えてくる。この感じお解りかなあ? 試しに履いてみたいが、靴下を脱いでまで試着するのも面倒なもんで思案していた。しかし試し履き用のサンプルを見ると、試されてゴムの突起が半分以上千切れてしまっているでないか。つうことは、これ、買っても早晩千切れてしまうのである。具合が悪ければ、自分でもいでしまえば良いということだ。で、買ってきた。が、ものすごく痛いのだった。