獣王無敵タイガース

2008年7月15日時点の岡田阪神タイガースのペナントレース戦績は80試合消化して53勝26敗1分の勝率.671、二位巨人とのゲーム差は11である。2003年星野阪神のシーズンも前半には勝率7割という時期があった。しかし後半は失速し、福岡ダイエーホークスと闘った日本シリーズでの優勝は逃している。

2003年6月29日記・星野阪神タイガース雑感。

 先日、タイガースが今ペナントレースの日程を折り返した。異様に強い。ぼやく必要は無いのであるが、必要のないときにこそ、ぼやいておかないと「偏屈」の看板に申し訳がたたぬので、この機会にぼやく。ただし鉾先がいくぶん鈍くなるのはいたしかたないが。だってどうしたって嬉しいのであるから、これは仕方がなかろう。
 勝率が7割である。しかも今季は例年と逆でホームでの勝率が高い。昨年までは、「甲子園に行って来たら、また敗けた」「お前が行くと敗けるから、行くな!」という会話が普通であったのだが、今年はどうなのか? 雨男ならぬ「敗け男」が、今年もあいかわらずそのジンクスを解消できていなければ、その彼は「本物」である。本物の栄誉を維持したくなければ、とりあえず急いで横浜戦に行っておくことだが…ま、急がなくてもいいか。でも、私の存じている「本物中の本物」の彼は、たぶん先日26日の大阪ドームの広島戦を選んで行っているような気がするが。
 あいかわらず野球解説者は、エエ加減である。在阪局お抱えの連中は、「もはや天王山はない」と言い始めた。その上開幕前の練習を持ち出し、「阪神ほど密度の濃い練習していた球団は他になかった」というのを根拠として語りだしている。ホナラ、一位の予想にしとかんかい! 先日、某国民放送の伝統の一戦の中継に「ミスター」がゲスト解説者として出演していたが、前半の一進一退時には、アナウンサーに振られて「メークドラマの可能性」について熱く語っていたのに、後半、猛虎打線がいつも通り大爆発し、読売の中継ぎ陣が次々に火達磨になっていった頃には、まったく、あのカン高い声が聞かれなくなってしまったので、某歌番組のロシアデュオではないが、途中で帰ってしまったのではないかと気遣ってしまった。しかしあいかわらず、ナチュラルな性格のかたではある。五輪〈決勝がトーナメント戦なら)の監督に向くとは思えないが…
 テレビをほとんど観ることのなかったあたしだが、今季の阪神戦の中継はさすがに観ている。もっとも、自宅SOHOでもって、仕事が無いのであるから、仕方なくこうなっているのだが。しかし連日観ていると、昨季まで知ることもなかった控え選手や、他球団の選手の顔と名前が一致してきた。やはり、このあたりまで知っておかないと、プロ野球観戦は面白くないということを痛感している。次の展開や采配を予想できてこそ面白いからだ。そういう意味でも、阪神の快進撃は野球の底上げに繋がっていると思われる。しかし前回もぼやいたが、あいかわらず完全中継しない各キー局の方針には、開いた口が塞がらない。みすみす「最大瞬間視聴率」をとれる場面を放棄しているのだから、真面目に商売をしているとは思えない。

もはや最人気常勝球団に成長した阪神タイガース。

 前出の解説者の話を引き合いに出すと、真剣にプレシーズンの練習をこなしたのは阪神だけだった、ということになる。ということは、他球団はいつも通りだったということで、現在までの結果が阪神の独走になっているのは、他の強豪は例年、阪神からの勝ち星で上位を争っていたということの裏返しである。その阪神がちょっと真面目になったので、数字が倍になって現われているに過ぎない。要するに、そういう客を舐めきったレベルなのである。
 阪神にしても、強くなり観客動員が増えて収益が上がっても、大型補強による出費があり、通年の利益は最下位のときのほうが大きいのだという。この点を考えると、商売としてのプロ野球は、優勝を持ち回りにしたほうが全体が儲かるし人気の底上げに繋がるということになる。大型補強による出費を押え、常勝球団をなくし、広く世間の注目を集めるには、ドラフトを完全ウエーバーにすればいいのだ。こんな明らかな理屈を、どこやらの因業爺いが一人でひっくり返してきたのだ。これはどう考えても理不尽な話である。勇退しても口は出すだろうから、この際早く●ってもらったほうが野球界のためだ。切に願わずにはいられない。
 人気球団である阪神が強いものだから、阪神戦は神宮も横浜も満員だ。しかしパシフィックリーグは三つ巴の争いをしていても、福岡以外はそう客が入らない。交流試合も良いが、ここはやはり1リーグ化すべきであろう。収益が上がらない以上に、「観られない」選手が可哀相である。移籍した坪井や北川が活躍しているけれど、やはり大観衆の前で活躍したいだろうと思う。あたしだって、パの選手をもっと観たい。改革案は、新リーグ創設など、因業爺いの「葵の印籠」みたいなものに蹂躙されてきたが、読売が情けない今こそ、両リーグが真剣に談判するチャンスだと思われる。1リーグ化と完全ウエーバー、このセットが日本のプロ野球を存続させるための最良の手段だと思う。その機会を大きくするために、この際、原クンと読売はもっと敗けたうえ、来季も補強に金を使わず、野球界に貢献すべきだと思う。
 疑い深いあたしでも、今季の阪神の優勝は確実だと言わざるを得ない。しかし勝率7割というのは、テレビ時代劇を観ているようでいまいち面白くない。まあ、ひさびさのことなので今年一年は愉しませてもらっても罰は当たらんだろうと思っているのだが。ただ、来年もこうだと困る。たとえば伊良部もFA権を獲得したようだが、他球団、とりわけパ・リーグへの移籍を希望するとは考えにくい。この落差はいけない。久しぶりに注目して観ると、プロ野球というスポーツはなかなか面白く出来ていることを再確認したので、衰退させるのは惜しい。今まで書いてきたように、この機会に何とか根本的な改革を断行して、民間は政府とは違うことを世に示していただきたいものだ。