阪神リーグ優勝!その日

2003年9月15日、星野仙一監督率いる、我が阪神タイガースがなんとなんと18年ぶりのリーグ優勝!折しもその日は家庭サービス、甲子園至近の鳴尾浜プールで子守りだった。カーナビTV画像を交えて熱い熱いXデーの一日を、渾身のルポルタージュ!そんなたいそうなもんかW。

2003年9月15日。阪神タイガース、なんと18年ぶりのリーグ優勝!

 あたしの思っていたとおり、15日、甲子園で決めよりましたな。いや、今年のタイガースは、それこそ神がかって強かった。特に甲子園での絶対的な強さは、なんでしょうか。今年甲子園〈大阪D含む)で「敗け試合」を観戦した友人の方々は、あたしにメールで申告するように! 来年からは、あなたの観戦を阻止するために尽力します。また、日本シリーズ観戦も自重していただきたい。万一チケットを入手した場合は、速やかにあたしに郵送するように。

 掲示板にもちょこっと書きましたが、15日はお誘いを受け、急遽、子どもたちをプールに連れていく運びとなりました。当初の予定は、ビール片手にサンテレビ観戦だったんですが、広島戦はデーゲーム。勝ったとしてもマジック1。4時からのヤクルト横浜戦でヤクルトが敗けないことには胴上げはありません。しばし悩みましたが、今日はなかろうということで家庭サービスを決断。そのプールの場所が、なんとあなた、「鳴尾浜」でんがな。

朝の甲子園球場
▲「その日」15日朝の甲子園球場(車窓より)

 10時半にクルマで出発、甲子園球場を横目に鳴尾浜へ。至近の「タイガーデン」前を通ると、そこにもファンが並んでました。寮住まいの一億円選手、井川は、もはや大飯喰らったのち甲子園球場入りしていると思われましたが、あの連中は何を待っていたのでしょうな。

 ご当地のプールだけに、プールサイドにオーロラビジョンでも設置しているかと期待もしましたが、そこは三セク経営の悲しさ。ロビーに一台テレビが置いてあるだけだった。それでも試合開始時間になると、バーベキューコーナーの傍らにゴソゴソとラジカセを引っぱり出してきて、ラジオ中継を流してくれたけれど。

 はしゃぐ子どもたちに目を光らせながら、時々タバコを吸うのに、わざわざバーベキューコーナーまで行って、ラジオを聴いていたんですが、伊良部がシーツに一発喰らって0対2。昨日までの貧打ぶりを思うと、ちょっと嫌な感じもしたけれど、いやいや今日は甲子園。ロードとは違う。勝って王手なら観衆は出てこないが、敗ければ眉間に皺寄せた5万3千人が吐きだされてくるので、ここは早めに退散と、温泉に入ってロビーに戻ってくると2対2の同点。やはり甲子園。今日決まるな、と確信した次第。

ベンチの星野監督
▲9回のマウンドを安藤に託したベンチの星野監督(16:59)

 乗せていただいたクルマはテレビが観られるので、帰路観戦しながら甲子園球場横を通過。このときは9回表が終わったところで、球場は意外に静かだった。他球場の経過ではヨコハマがリード。9回の攻防を車中で観ながら、家に着く直前に赤星のサヨナラ安打が出た。すこし休んでから、テレビの前にどっかと陣取り…マジック対象のヤクルトが敗戦。ドッカーン!!!!ま、そのまま明け方まで特番などを観て過ごしたんですが…。

恐るべし、星野仙一。

 星野仙一という人の「上手さ」が、やけに不気味に感じられたシーズンだった。それが、この日の「甲子園」での胴上げに象徴されたような気がする。戦術的な上手さというより、なにかツキ絡みまでうまく縫い合わせたような感じ。「スピーチ」の巧みさもさることながら、グラウンドでの、さりげなく見せながら練りに練られたパフォーマンスもそう。選手やファンをノセたり脅したりする緩急の使い分けの妙。読売だけは、テッテー的に叩き、横浜との試合では相手の頑張りを評価するような発言をする。まるで魔法使いのようで、すこし恐ろしくもある。こりゃそのうち政界進出なんかもあるんでないか…。

抑えの安藤登板
▲T2-2C、9回表、さあクローザー、安藤登板(17:00)

 監督は今シーズンのポイントとして、読売の一回戦、最終回に6点を追いつかれて、敗けなかった試合をあげているが、あたしのポイントは、その翌日の、序盤に大量点でイッキに突き放した試合だ。前日と続けてTVで観ていて、ああ、今年はイケる。と感じたのがあの試合。いままでのタイガースではなく、別のものに変わったことを強く感じさせられた試合だった。勝って嬉しくもあり、また、別人のような気がして淋しくもあった7月までの快進撃だが、それも「死のロード」の再現で安心させてくれる。「Vロード」は一勝もせず、本拠地甲子園に戻った初戦で決める。なんかマンガの原作のような流れである。う〜ん不気味。

 道頓堀のダイブは 5300人とな。この数字を目にすると、不謹慎にも阪神淡路大震災の死者数を思いだしてしまうのだが、もはやこうなると、飛び込みになんの値打ちも感じない。まあ若者がほとんどだろうから、18年待った人間など、ほんの微々たる数なのであろう。ただ「祭」に飢えているだけと推察される。眉をひそめる人も多いと思うが、これは「平和」の証し、とも言えなくはない。徴兵制と軍隊の無い社会が、微妙に影響しているのではないか。昔は「タイガース優勝」ならぬ「奉祝」と大書された袢纏を身に纏った提灯行列が、国家的規模で行われていたのだから。

優勝直前
▲9回裏の攻撃を待つ3塁側スタンドの後ろ姿(車窓より)

 この際、大阪市は「戎橋」の下を市民水泳場に整備するのが、いちばん良い策ではないか。そこまでとことん水質を改善すれば良いのだ。ついでに橋のたもとからウォータースライダーでも設置すれば、小学生でも道頓堀ダイブができる。整備されてつまんない輩は、飛び込むのを止めるであろう。しかし「名所」としてのランドマークは大きな魅力を維持するはずだ。目立ちたがりやの大阪人なら、あそこで日焼けした自慢のカラダを通行人に見てもらいたいと、冬まで連日大繁盛すると思うのだが、「道頓堀市民プール」構想、どうか。


※その後、5人ほどの怪我人報道があった道頓堀ですが、ついに死人が出ましたとな。しかしまだやってるのかいな…加減のわからん若者が実に多いようで。押した輩がいたのなんのはともかく、自分の意志で禁止されている危険な行為をしていることは重々肝に銘じていただきたいですな。(18日未明追記)