老化について

日々の無茶なデスクワークと徹底した運動不足がたたり、一般ビジネスマンにくらべて著しく進行が早いと思われる、管理人の老化ともろもろの生活習慣病についてチンタラ考察する。


生活習慣病が目白押し。「肩こり」「股関節痛」「中年の肉づき」「頭頂部のハゲ」

 「わたい、コレ四十六だッ」、といきなり落語『代書屋』のトメさんのように申告しつつ、ぼやく。齢四十も中場を過ぎると、カラダのそこここに不具合が生じるようになってくるのは、いたしかたないことではあろうが、通勤でカラダを動かすこともなく、はたまたお仕事の段取りに合わせて寝起きする不規則な毎日、また、起きているとついつい煙草に火をつけてしまい出費が嵩むというんで、ヒマな時はできるだけ眠ってしまうことにしている貧乏性。もろもろ、不健康に対してアグレッシブな生活を続けているあたしだから、普通の同年代の人よりはずいぶん衰えが顕著なのである。

 まずは、いままでさんざボヤいてきた「肩こり」だが、これはもはや「慣れた」と思うことにしている。これに関する唯一の愉しみは、そこらの治療器売り場に行き当たったとき、数々の製品を念入りに試用して、しばしの極楽世界にトリップすることであるが、この無料トリップは肩こり持ちじゃないと決して味わえない快楽なのである。次に「腰痛」だが、幸いなことに慢性化までに至っていないので、「ヤバイ!」と感じたときに、しばし大人しくしていることで切り抜けている。代わりに最近「股関節痛」がチリチリときだして、肩こり用グリグリ棒は、臀部に使用される度合いが増えた。夏は蕎麦素麺&太田胃散のみという食事が増えたので、昔バスケと漕艇で鍛えたリッパな太ももの筋肉は、げっそりと落ちて見る影もない。カラダはいわゆる「中年の肉づき」(つげ義春『夢日記』内カット参照)で、情けないことこのうえない。

 頭部に視点を移せば、頭頂部のハゲはどんどん進行し、目も当てられない。ここんところは「バリカン5mmの丸刈り」で通しているが、元気な部分の毛はスグ伸び、刈ってひと月も経てば、情けないご面相に戻ってしまい、「水に入れば土左衛門」である。とはいえ金欠のあおりで、そうそう床屋へも行けない。あたしは野球帽を被っているのだが、これは毛髪正常時から、傘、日傘入らずのために被っていたのであるが、昨今は完全な「禿隠し用品」に変貌してしまった。早朝、寝ぼけ顔で塵芥だしに出るとき、無意識のうちに野球帽を被って出たりしてしまうのだが、気づけば下は寝巻である。おぞましいおっさんに成り下がったものだ。

 目は、近視と老眼の勢力争いがピークである。旧ソ連健在時の東西冷戦のようなもんだ。そこに、飛蚊症が凄まじさを増してきている。しかしこれも費用を鑑みるに、ある程度稼いでからでないと眼医者には行けない。とりあえずは文字通り、無視である。耳は6、7年前から、右耳の聴力がガクンと落ちた。医者に尋ねると「加齢による。ちょっとあんた早いけど」と言われた。その後もどんどん右耳の聞こえは細り、もはや電話はよく聞き取れない。なもんで、iPodやホームシアターなんてものは無用の長物なのである。AMラジオで十分なので、CDなどのいらんものを買わずに済んでいる。歯やのナンのと書きだせばキリがないので、このへんにしておく。

問題。私が日常生活の中で、一番「嗚呼トシいった…」と感じるのはどの時?

 さてここで問題です。あたしが日常生活の中で、いちばん「嗚呼・・・トシいった」と感じるのは、次のうち何をするときでしょうか?
 
 (1)水槽の水換えのバケツ運び
 (2)入浴時の背中洗い
 (3)足の爪切り
 (4)ラジオ体操の後ろ反り


あたしに言わせれば、この四択は簡単すぎると思うほど、その困難さの度合いには差がついているのであるが、さて、正解を発表すると・・・
 
(3)足の爪切り


 でした。他の三つは、若いときでも辛いといえば辛い。ところが、足の爪切りなんてものは、全然なんとも思わずに行なって来たものである。ま、面倒だ、という点では、かなり面倒なことに違いはなかったが、行なうこと自体は困難ではなかった。それがアンタ、これが本当に辛いのである。まず、体勢がとれない。巻き爪の内側に爪切りの刃を食い込ませるには、かなり精密な作業を要するのだが、体が曲がらない。足がつる。同じ体勢を長時間保持することができない。なにより、目が見えない。つまりピントが合わないのである。固くなった体を限界まで折り曲げた状態にしても、精密に爪切りを使える距離には足りないのである。そしてその距離というのはなんと、眼鏡を掛けても外してもピントが合わない距離なのである! 苦労してなんとか指一本分を切り終えるたびに、かならず天井を仰いで、「嗚呼・・・トシいった」とつぶやかずにはいられないのであった。わかんねえだろなァ・・・

 さて、そんなあたしに今年も役所から「タダの健康診断」のお知らせが来た。最近の不摂生の極みを考えると、結果を知るにはかなりの勇気を要するのであるが・・・「タダ」には勝てないのである。もうちっと涼しくなった頃合いに、いっちょう俎板の鯉になって来ることにするか。