【質問:オカヤドカリの脱皮と宿換えの貝殻について】

【投稿者:Mさん】初めて投稿します。オカヤドカリを三匹買い始めました。こちらのHPはとても参考になりありがたく読ませて頂いてます。

 脱皮についてですが、、、
殻は脱がないでそのまま潜ってするものですか? よく半日潜ってることがあるのですが、そういうときが脱皮なのでしょうか?

 宿換えの貝殻についてですが、、、
ちょうど良い大きさもなく、困っていたら リサイクルショップに指人形が置いてあり、それがちょうどヤドカリサイズに合うんですね。ウルトラマンシリーズを揃えて、ケースに入れてあるのですが、一向に宿換えしてくれません。もう1匹は殻が窮屈そうなのですが。ゴム製だから臭いが嫌で入らないのでしょうか?TVで見たのですが、ペットボトルのキャップや、お猪口にも入るってやってたので、入るのを楽しみにしてるのですがね。どうぞ教えてください。

やどかり

【返 信:回答者】 こんにちは。 脱皮については、貝殻ごと潜って行なうのが普通です。個体差がありますが、脱皮のために砂に潜った場合、だいたい二週間から一ヶ月は出てきません。詳しくはここにはとても書ききれませんので、こちらのページの「脱皮について」をよくお読みください。[Link:略]
 このリンク先から始まる3ページには飼育ビギナーのために必要な情報が、うまくまとめてありますので、隅々まで熟読していただいたうえで、解らないことを質問なさってくださいね。
 さて、貝殻です。TVのコマーシャリズムとは、ときには困ったものですね。 オカヤドカリの貝殻は、身を守る以外にもさまざまな役割を持っていると考えられています。 ひとつは、鰓呼吸をするためや体の乾燥を防ぐために、オカヤドカリは螺旋状の貝殻の中に「水を蓄えて」います。 自然の巻貝の構造は、人工では作るのが難しいほど複雑ですが、ヤドカリはその貝の形状に合わせた体に進化していて、普通右巻きになっている貝殻に入るために、尾〈腹部)が右に曲がった形をしています。そして尾の先端にある「尾肢」という足で巻貝の中央にある柱の部分を掴んで体を支えているのです。
 キャップや指人形は、果たしてそれらに適した構造になっているでしょうか?
 貝殻以外に入る場合は、柔らかな腹部を危険から守るため、仕方なく「緊急避難」しているだけで、そのままでは生き続けることは難しいでしょう。
 Mさんのオカヤドカリは、指人形に入って自ら死に近づく必要がないことを、ちゃんと知っているんですよ。また、窮屈に見える貝殻を好むオカヤドカリは案外多いです。宿替えを観察したければ、いろいろな種類とサイズの「天然の貝殻」を、多数入れてやれば自分で適当なのを選んで変わります。もし変わらなくても、決して人の手で「無理に変わらせようとしない」ことが大事です。オカヤドカリは結構、好みにはうるさいようですから、こちらもそうそう付き合ってばかりはいられません。

【投稿者:Mさん】詳しい説明ありがとうございます。 精一杯可愛がっているつもりが、間違った飼い方をしていた事に気付き、今すごく驚いています。指人形は捨てて、すぐに新しい貝殻を買ってきます。 脱皮についてと、他のHP全てプリントして読んで勉強してみます。
 お手数ですが、もう一つ質問させてください。
 よくお店にサッカーボールや国旗のペイントなどの貝殻が売ってますよね。貝殻にこういった模様がついてても呼吸の妨げなどならないものでしょうか? またヤドカリがこういう模様の中に入るのでしょうか? もう1度返信お願いします。

【返 信:回答者】いやあ、わかってくれはりましたか。さて、少し前まで、オカヤド飼育者の皆さんは、宿替え用の貝殻を探すのに、かなり苦労なさっていたのですが、ご指摘の、よく売っている「ペイント貝殻」関連生体玩具がこの夏に発売されたあおりで、オカヤドカリがペット商品として注目された結果、最近は比較的入手しやすくなったのは確かです。

 Mさんのご質問にお答えするならば、「入ります」し、飼育にはなんら問題ないと思われます。ただし、ヤドカリは「自分に合った大きさの貝殻」でないと入りませんよ。ペイント貝と一緒に売られていたヤドカリの平均的なサイズであれば、入ってくれるのはおよそ「2〜3年後」です。

 しかし趣味が悪いと思いませんか?本来、大自然の中に棲息しているオカヤドカリが、なんで国旗を背追わにゃならんのですか。人工芝で飼育するわけでもないのに。まあ、このあたりは個々の方の考え方しだいですが。

 前にも書きました、天然の巻貝というのが非常に複雑な構造をしていることを、あのペイント貝殻が証明してくれています。オモチャ屋さんならプラスティックで作るのなどお手の物のはずなのに、あの貝殻は「天然のものに着色」して売られています。ヤドカリに必要な、水を溜められて体を固定できるような内部構造のものを作ろうと思うと大変で、たぶんコストが合わなかったのでしょう。もしくは、試作したもののヤドカリに好かれなかったのかも知れません。

 でもあれ、ペイントの手間が入っている分、普通の貝殻の3〜5倍の価格になっているのですよ。ヤドカリはその個体によって、デリケートな好みがあり、たとえサイズが合っていてもイヤなものには入りません。なので、同じ出費をするなら数〈種類)がたくさんあったほうが無駄にならない可能性が高いのはおわかりですね。街で探して見つからない場合はネット販売を検索されると、今なら簡単に見つけることができると思います。(ただし、奇麗に見えても、オカヤドカリが入りそうもない形の貝殻を多数混ぜ込んで売りますので、良心的なところに注文してください)

 ペイント貝殻の話題がでましたので、最後に、次にご紹介するサイトをご参照になり、Mさんなりにいろいろ考えてみてください。オカヤド情報(貝殻の情報も)が満載ですよ。[Link:略]

 大きな企業が「天然記念物・オカヤドカリ」のキャラクター性に着目し、コストを投じて商品化し、ブームを起こすことに成功はしたものの、「詳しい飼育法の公開」等、最低限必要なことすら怠ったため、Mさんと同じような疑問を抱いているビギナー飼育者の方が大勢いらっしゃいます。そして、そのような方々は早晩、自分の飼育している「オカヤドカリと死別」しなければならないことになります。

【投稿者:Mさん】 確かにオカヤドカリを玩具扱いしてる事に私も不安を覚えます。 このHPでいろいろ教わったから良かったものの、私も危なく死なせるとこだったと思います。 本当に勉強になりました。 ありがとうございます。

【返 信:回答者】

 今回は、たまたま時間がありましたので、質問に対して詳しくお答えできましたが、とても毎回こういうわけには行きません。
 今後は、各ヤドカリ関連サイトの記述内容を、ご自身でよくお調べになったうえで、それでも「なお解らない場合」のみ質問していただければありがたいです。

 それでは、Mさんのオカヤドカリが無事冬越しできますように。



おかやどかりQ&A

今回は「ヤドカリ掲示板」における、あるやりとりを一部編集して転載してみた。