刺し後の痒みの少ない種に進化したほうが「種の保存」には有利なはずだがねえ…

  「○○の夏、日本の夏」、夏といえば蚊。この時節はなんか毎年のように蚊のことを書いている気もするが、今年も掻かずにはいられない(笑)。

 今年も奴等、ちゃんとどこからか部屋に侵入してきて刺しやがる。電気代節約のためにエアコンを停めてボロ網戸で忍耐する時間が多いから仕方がないか。ウチは金魚やヤドカリなどの生き物と同居しているので、蚊取り線香や殺虫剤の使用はNG。ひとたび侵入されてしまうと叩き殺すしかないのであるが、最近のあたしの視力と反射神経ではもはや蚊の巧妙なフェイントに対抗できなくなってしまった。米軍機を狙う旧日本軍の電探&高射砲みたいなもんで、いくら打っても全然当たらない。なもんで部屋の隅に陣地をつくって迎撃する気力はついぞなくなってしまった。枕元にキンカンを置いて、刺されたら塗るという、非常に消極的な策しかとれなくなったので、蚊にとっては刺し放題吸い放題の天国である。で、刺されたところを掻き毟りながら考えたのだが……。

 恐ろしい伝染病を媒介するとはいえ、都会ではヒトも「刺し後が痒くならなければ」、やれ殺虫剤だ線香だと、そうも殺戮に躍起にならないはずなのだ。「刺し後が痒くならなければ」、蚊にとっても叩き殺されることなく、存分に吸血して安全に産卵できるのだ。つうことは自分が生き残る確率を上げるためには、刺し後の痒みの少ない種に進化したほうが「種の保存」には有利なはずである。太古からヒトと蚊の闘いはあっただろうに、蚊もどーして危険を伴う吸血作業に甘んじ続けているのだろうかと。また刺し後の痒くない蚊のほうが、叩かれずに生き残るから、その遺伝子が残り、種の大勢を占めるはずじゃないか……と。

叩かれたヤツは警告の遺伝子を残すことなく、世から消え去っているのであった。

 そーか、叩かれたヤツはその場で死んじまうので、警告の遺伝子を残すことなく、世から消え去っているのであった。長年の進化の過程があっても、蚊はいまだ「自分が叩かれる原因をサッパリ分かっていない」のである。というか、蚊の遺伝子は「血を吸うから叩かれる。人様のものを戴くんだから多少の危険は仕方あんめ」と思い込んでいるのである。違うよ違う。伝染病が駆逐されてきた先進国都市部に限っては、おおむね「痒くなるから叩かれる」んだよ。痒くなけりゃ、お前さんの産卵に必要な分くらい、おとなしく献血してやるつうの。誰か、このことを蚊に、蚊の遺伝子に教えてやってはくれまいか? 

 でもあの痒みつうのは、蚊が出す「吸血中の血液を凝固させない」ようにする物質に、ヒトの抗体がアレルギー反応を起こしているというモノらしい。人間の遺伝子の方は「伝染病」対策として、刺されることへの警戒を促すため、「痒み」のサインを出すようにしているつうワケか。う〜ん、悲しいすれ違いだが、どーも「痒くない蚊への進化」を期待するのは無理なことみたいですな。しかし痒いなあ。



また蚊

対策は、昔ながらの蚊帳や網戸、蚊取り線香に始まり、進化した殺虫剤や蚊除けスプレー、オスの羽音を擬してメスを遠ざける物(これは景品表示法違反商品になった)などがよく知られているが、最近はさらにハイテクな蚊除け製品が開発されているようだ。蚊の針(口)を通さないシールとか、二酸化炭素で誘引して吸い取ってしまう機械なども発売されている。