月曜日の朝、突然あたしのケータイが鳴った。

相手:もしもし、○○(あたしの名字)さんですか。
あたし:はい○○(あたしの名字)ですが。
相手:こちら××自動車組合ナンジャラの△△というものですが、○○さん、22日の金曜日、夜9時前後にナカツから△×○(地名:聞き取れず)付近までタクシーにお乗りになられませんでしたか?
(三十代なかばくらいのハキハキした女性の声である)
あたし:はあ?
(実は同日同時刻、曽根崎新地で友人と呑んでいた。大層酔っ払って、イキオイ、ひとりその足で京都までハシゴしてしまったのだが、なにせビンボーなんであるからして梅田から阪急電車で行ったのである。しかも11時を回ってからだ。中津からタクシーに乗るということは考えられないが、そこは酔っ払いなのであるからして、いちおう自分の記憶も疑ってかかったつうわけで即答できなかった。情けない)
相手:あのですね。そのタクシーで料金を払いすぎたとかいうことはありませんでしたかね?そういう連絡が入っているのですが。
あたし:はあ…9時頃、中津ですか、近くまでは出てましたが、さて、いえ、乗った憶えはありませんが。
相手:組合の方から、そういう連絡が来たんですが。確認したいと思いまして。
あたし:えー、たぶん人違いですね。しかしどうしてこのケータイ番号がお解りになったんですか?
相手:組合の名簿で確認させていただきまして、ご連絡さしあげました。
あたし:???
(組合の名簿?メモとの聞き間違いだろうか。しかしこの展開はどう考えてもワケがわからない。名刺でも忘れてあったというのならまだしも)
相手:○○さん(あたしの性)、ですよね?
あたし:はい○○(あたしの性)です。
相手:○○××さん?
あたし:いえ違います、名字は合ってますが、名前は違いますよ。何番にお掛けになりました?
相手:080-@@@@-@@@@(うしろ8ケタはあたしの番号だ)に掛けましたけど。
あたし:あれ、この電話は090ですが。
相手:あれ、変ですね。ではとにかくお乗りになった覚えが無いと…
あたし:ええ、乗っていません。何かの間違いですね。なんかヘンですが。
相手:どうも失礼しました。
あたし:いえいえどうも(電話切る)




実に奇妙な電話である。
女性の声にやや地方の訛りを感じていたので、着信履歴を見てみたら、局番092であった。
こりゃ福岡だ。じゃあ、「ナカツ」というのは「ナカス」の聞き間違いか。
それにしても、名字の一致といい、携帯番号の一致といい、ちょっと擦れ過ぎである。薄気味悪い電話だ。
んだば福岡にや、局番は080だども下8ケタが同番号のケータイを持っちょる、おいどんと同じ名字の人間が存在するつうとかね!!ややこしかほんなこつ!(←何弁なんや)ともあれあたしの友人諸氏はかけ間違いにご注意あれ。
ま、相手先事務所の番号がわかっているし、実際にタクシーに乗ったらしい人の名前も携帯番号もわかっているのだから、もう一度問い合わせてみてもいいのだが…これいったい何なんだ。手の込んだ偶然?それとも新手の個人情報収集手段なのか?
お心当たりのある方はご教示くだされ。

でも中津じゃなくて中洲だとわかった瞬間、「ああ久しぶりに中洲で呑みたい!親不孝通りへも繰りだしたい!」という強烈な気持ちに襲われ、不審な電話についてはどーでも良くなってしまった。アホなあたし。あー、中洲で呑みて〜よ〜。


080と090、中津と中洲

創作なしの実話です。こういうのを『擦った』というのかもしれません。間違い電話程度ならどうってことありませんが、宝くじとか銃弾とかなら、のんびりしてはいられませんな。2006.9.27記